レンチンして食べてね~!っとメモをしておけば、
鍵っ子のお子様でも温かいご飯を食べることが出来る文明の利器の一つが電子レンジです。
しかし、その仕組みや機能など理解しているでしょうか?
家電会社で最後にいた部署が、元調理家電製品担当であった筆者が分かりやすく説明します。
電子レンジの仕組み
何故、火もIHも使っていないのに温まるのでしょうか?
それは、マイクロ波という電波を対象に当てることにより、食品に含まれる水の分子などを振動させることで生じた摩擦熱によって、食品全体を温めているからです。
マイクロ派???
マイクロ派とは電波の一種で、周波数は300MHz~300GHzの短い波長域の分類の呼び名です。。
通信や天体観測、GPSによる測位システムでもお世話になっていますが、加熱という特性も電子レンジなどで応用されています。
なお、電波の周波数域は通信などに利用され過密状態のため、電子レンジで使用する周波数は、2450MHzと定められていますが、これはWi-Fi「g」や、Bluetoothで使用されている周波数域2.4GHz帯と同じため、電波干渉を起こしてしまうという問題も覚えておく必要があります。
電子レンジとオーブンレンジ
各メーカーで単機能の電子レンジの上位機種は、全てオーブン機能搭載機種となっています。
オーブン機能とは、庫内の温度を一定に保ち、食材にゆっくりと熱を加えていく機能です。
調理対象は、パンやクッキー、ローストビーフ等になるため、かなりの料理好きでないと必要ない機能ともいえます。
ターンテーブルとフラットテーブル
ターンテーブル式とは、庫内に丸いお皿があり、運転時に皿が回る方式のことです
昔の電子レンジはターンテーブルが当たり前でしたが、現在はターンテーブルの無い、直置きタイプであるフラットテーブルが主流となりつつあります。
しかし、ターンテーブル式の圧倒的コストパフォーマンスは侮れませんし、温めたい物自体が回ることで、ムラなく温めやすい方式ともいえます。
単純に温めたいだけであれば、ターンテーブル式で十分ですが、大きなコンビニ弁当をよく温めるなど、大きなものを温める用途とする場合には、フラットテーブル式にしておく方が、ストレスが少ないと言えるでしょう。
センサーの違い
大きくは、重量センサーと赤外線センサーの違いがあります。
おまかせ温めの場合、価格がある程度する「オーブン」レンジは、ほぼ赤外線センサーで対象物の表面温度を測って温めることが出来ます。
一方、ターンテーブル式の単機能電子レンジは、重量センサー一択です。
単純に重さで加熱時間を決めるため、使用する容器の重さなどが影響し、上手く加熱するには、使用者の経験値が重要になってきます。
したがって、温めムラや加熱不足でイライラしやすい人は、赤外線センサーで温度指定して温め出来る機種を選択することをオススメします。
更に高級機になると、色々なセンサーを搭載しており、様々なレシピの調理が可能です。
過熱水蒸気オーブンレンジ??
まず、スチームと過熱水蒸気の違いは温度になります。
スチームは100℃未満。過熱水蒸気は100℃以上の水蒸気のことです。
通常のスチームを更に加熱することで、100℃以上にすると蒸気の熱で対象物を焼くことが出来るようになります。
オーブンレンジの高級機にはコンベクション機能という熱風を送る機能があるため、これを利用して過熱水蒸気を作って、食材に当てていく訳です。
そうすると、アラ不思議!!食材が元々持つ油分だけで唐揚げ等の調理が可能なのです。
ノンフライでヘルシーに揚げ物風調理が出来て嬉しい!という訳です。
デメリットとしては、オーブン機能のため余熱にも時間がかかり、使用後も庫内温度が下がるまで電子レンジ機能は使えません。
この過熱水蒸気調理は、シャープの「ヘルシオ」という機種で有名になりました。
トースター代わりにはなるの?
筆者が現役の頃は、出来る!と謳っている機種でもトースターの出来上がりは酷いものでした。
そもそも構造的に庫内を温めるのに時間がかかるため、オーブントースターのように3分位で出来上がり!という訳にはいかないのです。
現在はトースター機能有り!!を推しポイントとする機種も多いので、何分で焼けるのか?裏返しは必要なのか?といった詳細は確認して下さい。
オーブントースターの手軽さと出来上がりを超えることは難しいですが、電子レンジを置いた上にオーブントースターを置くという、似たような機種同士の置き場所問題を解決できるのは嬉しいですよね。
設置場所に合わせて考える!
結構見落としがちなのが設置寸法です。
特にオーブンレンジは200℃以上で運転することもザラですから、当然レンジ自体も高熱となります。
各機種に、後ろは何cm、左右横は何cm、上には何cmと壁などと空けるべきサイズが記載されているので、必ず見て下さい。
よく冷蔵庫の上に載せている一人暮らしの方もいますが、その冷蔵庫が設置OKの機種でないと、安全性的にも、電気代的にもよろしくない環境に設置しているということになります。
用途に合わせて考えましょう
筆者のようにオーブン料理はほとんどしないよ!という人は、単機能電子レンジでも十分です。
しかし、筆者はたまに何かオーブン調理したくなるので、25,000円~40,000円くらいのラインナップでいう真ん中辺りを買い替えの際は見ています。
現在利用中のものは、子供が生まれる前に購入したので10年以上使用しています。
しかし、オーブン機能を使用したのは計10回位でしょうか…
でもカッコよくて一目惚れで購入した機種なので満足なのです。
なお、日本メーカーの売れ筋ラインは、20,000円辺りのオーブンレンジのエントリークラス。
ここから少し高い真ん中クラスまでいくと、庫内サイズも大きいですし、明らかに容姿もカッコイイものが多くなるのです。
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